HDL・LDLの関係

HDL・LDLの関係中性脂肪が増加すると、怖いのは動脈硬化です。動脈硬化については動脈硬化・糖尿病・痛風でも取り上げていますので、参考にしてみてください。ここでは中性脂肪とHDL、LDLとの関係を紹介しましょう。

HDLを増やしてLDLを減らす

中性脂肪とHDL(善玉コレステロール)、LDL(悪玉コレステロール)は、お互いに作用し合い、増減し合って体内に存在しています。このバランスが崩れてもいけません。LDLが増えるということは、体にいいことではありません。しかし、HDLを増やすことでLDLを減らすことができます。では、中性脂肪との関係はどうでしょうか。中性脂肪が増えるとHDLが減ってしまい、反対にLDLが増えてしまいます。LDLが増えると体に必要なLDLも悪いものになり、動脈硬化の心配をしなければいけなくなってしまいます。中性脂肪の値が高くなると、消化酵素であるリパーゼの活性が弱くなってしまい、血液の中のカイロミクロンやVLDLの分解が進まず、HDLが作られにくくなってしまいます。また、中性脂肪が増えることで、コレステロールをカイロミクロンやVLDLに横取りされてしまうので、HDLを作ることができないのです。こうして中性脂肪が増える→HDLが減少する→LDLが増える という流れができてしまいます。

HDLを増やすには

ここまででもうお分かりかもしれませんが、HDLを増やしてLDLを抑えるには、中性脂肪を増やさないようにすることです。中性脂肪を増やさないようにするには、摂取量と消費量のバランスをよくしなければいけません。中性脂肪を体にためないような生活をしなければいけないのです。つまり、原因を取り除いてしまえばいいということです。まず禁煙をお勧めします。百害あって一利なしといいますが、ストレスの発散にはなっているかもしれません。ですから、何か違う方法でストレスを発散するようにしましょう。また、運動不足がいけないということは分かっていても、仕事が忙しくて、改まって運動する時間を設けることができないと言う人も多いです。こうした場合、歩く速度を少し早くしてみてはどうでしょうか。ダラダラ歩くよりも、姿勢よくキビキビ歩いたほうが健康的です。

リノール酸に注目

リノール酸という言葉を聞いたことはないでしょうか。ひまわり油やサフラワー脂、コーン油などがそれで、不飽和脂肪酸がLDLコレステロールを減らしてくれるのです。注意しなければいけないのは、いいと思ってリノール酸を摂りすぎると、HDLまで減少させてしまうということです。同じ不飽和脂肪酸のEPAやDHA、しそ油などのリノレン酸、オリーブオイルなどのオレイン酸は、摂りすぎてもHDLを減少させることはありません。肉に含まれている飽和脂肪酸は、HDLもLDLもどっちも上げる作用がありますので、バランスよく摂ることが望まれます。

動脈硬化との関係は?

LDLコレステロールは動脈硬化を起こす直接の原因になりますが、中性脂肪が増えすぎるのも、原因の一つになるということがもうお分かりでしょう。血液の中に中性脂肪が多くなると、増えすぎたLDLコレステロールを回収してくれるHDLコレステロールが減少するためです。こうしてLDLコレステロールが動脈の壁にたまり、血栓ができやすくなり、動脈硬化を起こす直接の原因になるのです。

COLUMN〜病院好きが命を救う

年齢を重ねるごとに、体のあちこちにガタが出てきます。老化現象というものです。体の機能が年齢と共に衰えてくるのは自然なことですが、健康なことに越したことはありません。よく、どこも悪くないのに病院をどこかのサロンのようにして集まっているお年寄りがおりますが、知人のお父様もその一人でした。病院が好きで、ちょっとでもいつもと違うと感じると、すぐに診察に出かけます。ある日、『そういえば最近姿を見てないな』と気づきました。知人に聞くと、『いつもの病院好きが出て、診察受けたら初期の動脈硬化でね。血栓できかけてたらしくて入院して手術だって。でも本人が倒れたり痛がったりとかじゃないから心配するほどじゃないんじゃない?』なんとも驚きです。詳しくは分かりませんが、心臓につながる動脈に、血栓ができかかっていたらしいのです。このお父様、同じ手術を2度受けました。しかも2度とも自覚症状がなく、病院好きのついでという感じで発見されています。2度も命が助かった例です。